グローバルフルーツの中条です。
早いもので2020年も残すところ1ヶ月です。誰も予想出来なかった状況ですが、しっかりと予防なさって下さい。
さて、本日は聞き慣れない「果物のかさぶた」についてです。
人間で言うところのかさぶたは裂傷した際に皮膚を修復するために血がかたまるものですね。この場合は傷ができたから起こる現象です。(拙い説明ですみません。詳しくはインターネットで検索してみて下さい)
では、「果物のかさぶた」とは?
果物のかさぶたは果肉が大きくなるタイミングにできます。その代表例がマスクメロンです。
マスクメロンの果皮の網目はかさぶたなんです。
果肉が成長することで果皮も大きくなりますが、その際に果皮がひび割れします。そのひび割れを修復しようとした結果が網目なんです。いわゆる、「かさぶた」です。
この現象。実はマンゴーでも存在します。
マンゴーの場合は必ずかさぶたができるわけではありません。
水をあげることで果実が大きくなっていきますが、なんらかの原因で果肉の生育が果皮の生育よりのはやい場合に果皮が裂けるようなひび割れが起こります。そのひび割れを修復したものが以下の写真の茶色く線上になっている箇所がかさぶたです。
こういった果皮になるマンゴーは降水量の少ない地域で栽培されたものが多いです。つまり最小限の水分で生育しているためより甘い果実ができやすい条件です。
また、果肉への影響はございません。
ちなみに、マスクメロンはきめ細かな網目をつくるために水のあげる量を調節しながら栽培されています。
ひび割れに関して厄介なのはさくらんぼです。
さくらんぼの場合、水を吸いすぎるとマスクメロンとマンゴーと同様に果皮がひび割れします。
しかしながら、さくらんぼの場合はそのひび割れは修復されません。いわゆる裂果と呼ばれるものです。
そのため、さくらんぼ農家さんは収穫期直前の降雨には頭を悩まされるようです。収穫直前で裂果がでてしまうと出荷できませんので。まさに雨との戦いです。
他の果物でも「かさぶた」があるかもしれません。そういう目で果物を見ると楽しみ方が増えるかもしれません。
是非、味以外の違いにも目を向けてみて下さい。