グローバルフルーツの中条です。
本日はアメリカのグレープフルーツの収穫量及び日本の輸入量について調べてみました。
弊社では2018年より通販サイトでの取り扱いを見合わせておりますフロリダ産グレープフルーツ。
見合わせている理由に関しましては【お知らせ】今後のフロリダ産グレープフルーツの取り扱いについてをご参照下さい。
実際にどれくらい輸入量が推移しているのか調査しました。
(「フロリダ産」としてではなく「アメリカ産」としての輸入量です)
【注意書き】
本投稿は財務省貿易統計のデータを引用しておりますが、輸入量の品目としては「グレープフルーツ(ポメロを含む)」という表記となっております。そのため、厳密にはグレープフルーツだけの輸入量ではありません。他の品目も含まれております。
しかしながら、輸入量としてはグレープフルーツが多数を占めますので、グレープフルーツの輸入量にほぼ等しいとみなしてのデータとなっております。予めご了承下さい。
財務省貿易統計の1988年以降のデータを元にグラフを作成致しました。
グラフは以下の通りです。
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ピーク時(1989年)と2019年を比べると、6.5%にまで減少しています。
2007年比でも2019年は12.7%にまで減少しています。
それだけ収穫量が減少しています。
というわけで、アメリカのデータも調べてみました。
アメリカ農務省のデータを参照すると、こちらでも減少が著しく、1988年/1989年シーズンの約21%にまで減少しています。フロリダ州に限定しても同様の減少です。
グラフは以下の通りです。
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社内で確認した情報では、「伐採するしか抑えることの出来ない病気が流行したことで、収穫できる樹が減少し、それに伴い収穫量が減少している」とのことでした。
インターネットで調べてみると、違う要因が大きいようです。
それは、薬との相性の悪さによるものです。
弊社のWebサイトでも説明させていただいておりますように(グレープフルーツの解説)、グレープフルーツ果汁をある種の薬と合わせて飲むと、薬の作用を増強して思わぬ症状を引き起こすことがあります。
アメリカでは関連する薬を飲まれている方が多いとのことで、グレープフルーツの消費を敬遠されることが増えているそうです。また、グレープフルーツジュースの消費も減少しています。
つまり、栽培しても消費先がなくなってきている → 栽培自体が減少している という流れになってしまっているようです。
また、上述の病気の流行もあります。この病気は、この病気は柑橘類産業全体を壊滅させる可能性があると言われています。
実際に病気の影響で栽培面積が1990年代後半から4分の1になっています。
かなり厳しい状況となっております。
他の果物の情報も調査した際は共有させていただきます。
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§ 本記事の関連ページ
グレープフルーツ解説ページ
https://globalfruit.co.jp/knowledge/papaya/
【お知らせ】今後のフロリダ産グレープフルーツの取り扱いについて
https://globalfruit.co.jp/news/20190326_grapefruit/