みかんの「予措」
グローバルフルーツの中条です。
本日はみかんの「予措」に関する投稿です。
予措とは
「予措」。あまり聞いたことのない言葉ではないでしょうか。私も通販でみかんの取り扱いをするまでは知りませんでした。
まずはじめに、インターネット辞書で「予措」の意味を調べてみました。すると以下のような説明になっていました。
収穫後の果実を輸送や貯蔵する前に、果実の呼吸を抑制ため、予め果皮を少し乾燥させる措置をとること。
いかがでしょうか。この説明だけでは、「乾かすこと?」と思ってしまいますね。
実は果実の内部での変化もあるんです(それがおそらく本来の目的です)。
予措の意図は
それは、
「酸味を落ち着かせること」(内部の変化)
「貯蔵性を高めるため」
です。
みかんは樹上で完熟させる果物です。そのため収穫時はほぼ食べ頃の状態にあります。しかしながら、収穫直後は果実が以下の状態にあります。
・酸味が際立っている
・果皮が柔らかく、外からの力で傷みやすい
果物は収穫後も呼吸しています。その呼吸で酸味成分が消費されます。つまり、収穫後に予措することで、酸味成分が減少し甘みが引き立ちます。(甘みが引き立つには程よい酸味が必要です)
後者は「予措」の言葉の意味の通りで、果皮を乾かすことが目的です。そうすることで果皮がやや硬くなり貯蔵性が高まります。
ワンポイントアドバイス
突然ですが、ここでワンポイントアドバイス。
上記を考慮すると、みかん狩りをされた場合は数日保存してからお召し上がりいただくほうが、より美味しく(甘く)いただけます。しかも、貯蔵性が高まります。
おわりに
いかがでしたでしょうか。お店でいつもみかけるみかん。農家さんの手元を離れる前にこんなことが施されているんです。
みかんといっても地域で色々とやり方は違うとは思われますが、「予措」の意味合いの説明とさせていただきました。
ということで本日はみかんの出荷前の裏話でした。
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