グローバルフルーツの中条です。
本日は昨今の価格高騰の裏にある貴重さについてです。
値上げへの拒否反応
失われた30年といわれる時期を経験した日本。
経済成長すれば物価は上がっていくのが世の常であることを感じることができなかった30年。
昭和を経験した私としては、100円硬貨1枚あれば缶ジュースを自販機で買うことができました。
今では100円ではジュースを変えない物価。
話がそれましたが、その30年を経験すると、価格が上がることに拒否反応のようなものが出てしまうのは、仕方のないことかと個人的には思います。賃金上昇がなければなおさら。
副次的な影響
2020年を機に、物価に影響する出来事が起きました。感染症拡大であったり、国家間の問題であったり。それに加えて、近年の異常気象がいつにもまして影響が出てきました。
経済成長とは関係ない部分での物価上昇が起きました。
作る側も買う側も想定できるわけもなく、体験したことのない事態です。
果物も例外なく価格高騰
これは果物にも影響の大きい事態です。
目に見える事象としては、
・例年通りの価格の果物が見当たらない
・発注後、入荷に時間を要するく
・果物売り場に賑わいがない
・八百屋さんも果物売り場が減っている印象。
・デパ地下などの果物売り場もと例年とラインナップが異なる
などがあります。
弊社の仕入れ価格で比較してみました
価格高騰という表現だけではわかりませんので、実際に弊社で取り扱している品目の価格で比較してみました。その結果は以下になります。
すべての品目で値上げになっております。秋から冬にかけての品目をピックアップしていますが、他の季節の果物も同様です。
果物の価格高騰の裏にある貴重さ
「価格が高い」にフォーカスするとネガティブなことしかないので、捉え方を変えてみます。
「果物の価格が高い」→「価格があがる出来事があった」→「値上げの要因は?」→「栽培にかかる費用が上昇 or 収穫量(供給量)が少ない」
ニュースにはなっていますが忘れられがちな「収穫量(供給量)が少ない」があるんです。
需給曲線を思い出してください。「供給量が少ないと価格が高くなる」というアレです。
価格が高い → だから買わない
になりがちですが、供給量が少なくなっているという事実があっての価格高騰があります。
果物がまさにその状況です。
弊社で取り扱いしている高知と愛媛のみかん農家さんから話を伺うことができましたが、両農家さんから伺った内容は同じものでした。それが以下になります。
・日差しで果実がダメになった
・獣害が増えている
・カメムシの影響
毎年言われている温暖化の影響があります。その影響が増えているのが実情です。
経費上昇だけが価格高騰の要因ではないんです。
「買わない」になると、物が余ります。するとどうなるか。生産者の収入が減ります。するとさらにどうなるか。作る人が減ります。まさに負のスパイラルです。
しかしながら、価格高騰でなかなか手が出ないのも事実です。「生産者のためにも」とは簡単には言えませんが、価格高騰には様々な要因があることを知っていただきたく、今回は投稿しました。
一番忘れていただきたくないのは、「供給量の減少は、高価ではありますが、貴重であり希少」ということです。
いつもあるものが少なくなっています。いつも以上にありがたみを感じながら果物を食べたいと思います。