この時期異彩を放つ果物の一つ ルレクチェ
目次
・はじめに
・ルレクチェの概要
・ルレクチェのシェア
・ルレクチェの異名
・ルレクチェの性質
・ルレクチェの食べ頃の見極め方
・ルレクチェの保存方法
・ルレクチェの食べ方
・さいごに
はじめに
グローバルフルーツの中条です。
本日は今の時期異彩を放つ果物の一つをご紹介です。
その果物は、ルレクチェです。
ルレクチェの概要
フランスが原産の西洋梨、ルレクチェ。
日本には1903年に持ち込まれました。
バートレットとフォルチュネという品種の交配からできた品種です。
特徴は、特有な形状と果皮の色です。
形状は三角錐のようで、中程にくぼみが出来ているのが特徴です。果皮は淡い黄色で、キレイな果皮をしています。
形状が特徴的な上に、この時期にカンキツ類以外で果皮が黄色い果物は珍しく、異彩を放つ果物の一つと言えます。
ルレクチェのシェア
数ある西洋梨の中でルレクチェのシェアは9.5%です(※1)。
ルレクチェの都道府県別シェアは以下の通りです(※2)。
1. 新潟県 82.02%
2. 山形県 6.83%
3. 長野県 5.16%
4. 福島県 3.49%
5. 栃木県 0.91%
6. 北海道 0.83%
7. 青森県 0.76%
ご覧の通り、ルレクチェは新潟県が一大産地となっています。新潟県では苗木が日本に取り寄せられた当初(1903年)から栽培に取り組まれている地域です。最初の頃は、フランスとの気候の違いや和梨との生育の違いで苦労が多くあったそうです。しかしながら、それらの長年の経験を経て栽培技術が確立されて一大産地となっています。
(※1)詳しくは2020年9月14日【ブログ】洋梨を楽しむのに大切なことをご参照下さい。
(※2)農林水産省の特産果樹生産動態等調査結果 2017年データ引用
ルレクチェの異名
西洋梨の中でも特有な形状のルレクチェ。その形状のエレガントさから「西洋梨の貴婦人」と呼ばれています。
また、病気に弱いまたは栽培が難しいとされる品種であることから「幻の洋梨」とも呼ばれるています。実は異名の多い果物です。
また、「ロクチー」と呼ばれていることがあったそうです。
これは私の推測ですが、ルレクチェは「le lectier」と表記しますが、「lectier」の発音が「ロクチー」と聞こえて広まったのではないかと思われます(あくまでも推測です)。
しかしながら、1983年に呼称は「ルレクチェ」に統一されました。
ルレクチェの性質
ルレクチェの性質を3段階評価してみました。
【食べ頃判断のしやすさ】★★★ (3)
【芳香の強さ】★★★ (3)
【果肉の硬さ】★☆☆ (1)
【食べ頃判断のしやすさ】は洋梨の中では一番容易な部類です。詳しくは次項で説明します。
【芳香の強さ】は食べ頃が近づくにつれ増してきます。鼻に近づけなくとも分かるくらいの芳香です。
【果肉の硬さ】は滑らかさが特徴です。ラフランスのような少しザラザラするような食感もございません。桃の果肉よりも密度があり繊維質が少ない食感に似ています。
ルレクチェの食べ頃の見極め方
上述しましたようにルレクチェの食べ頃の見極め方は分かりやすいです。それは、
・果皮の色
・香りの強さ
です。
ルレクチェは食べ頃が近づくと果皮の黄色が濃くなります(淡い黄色からやまぶき色)。ルレクチェは透明のフィルムに包まれて販売されていますが、その透明のフィルムに参考情報が書かれていますのでご参照下さい。
また、日が経つ毎に香りの強さが増してきます。前日より香りが強くなったなと感じたら食べ頃が近いです。
他の見極め方法①
ルレクチェのおしり側を軽く押してへこむようであれば食べ頃が近いです。(くれぐれも押しすぎないようにご注意下さい。傷みの原因になります)
他の見極め方法②
もう一つの方法はあたま側の果皮の状態です。食べ頃が近づくとあたま側の果皮にシワがよってきます。
ルレクチェの保存方法
・食べ頃前の状態
冷蔵庫ではなく室内で一番寒い場所(20度以下)で保管して下さい。
・食べ頃の状態
なるべく早めにお召し上がり下さい。2時間程冷蔵庫で冷やすとより美味しくお召し上がりいただけます。
すぐにお召し上がりにならない場合はビニール袋に入れて冷蔵庫に保管して下さい。
ルレクチェの食べ方
フルーツの解説(西洋梨)の西洋梨の切り方・食べ方をご参照下さい。
補足です。
上記の切り方・食べ方の手順2のカットをする前に、計量スプーンのような丸みのあるスプーンで種周りをくり抜くと便利です。食べ頃を迎えると簡単にくり抜けます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。ルレクチェの解説ページのようになってしまいましたが、この時期に異彩を放つ果物の一つ、ルレクチェのご紹介でした。
例年11月20日頃から出荷が始まり、年末頃までの流通します。贈り物にもオススメですよ。
是非一度手にとってみて下さい。
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§ 本記事の関連ページ
ルレクチェ 取り扱いページ
https://globalfruit.co.jp/fruits/e-pear-le-lectier/